1.ケガなく走れるスキルを身につけて3つの自分がいることを意識しよう
ランニングは誰もが楽しめるスポーツです。実際、私たちは誰に教わったわけでもなく、「走ろう」と思って駆け出すと、走ることができてしまいます。ですが、この気軽さは、すばらしいことである反面、ランナーの体に小さくない危険をもたらしているのです。
たとえば、サッカーや野球など、他のスポーツを始める時のことを考えてみてください。私たちは、ボールの投げ方や蹴り方、バットやクラブのスイングの仕方、バタ足や息継ぎの方法など、誰もが、そのスポーツに必要な体の動かし方を学んでいきます。
ところが、自然と走ることができてしまうランニングの場合、走るための体づくりや体の使い方を学んでから始める人は少数派。
特に多いのが、学生時代に部活や体育の授業でふつうに走っていたのだから、といきなり走り出してしまうケースです。
しかし、当時と今とでは体格も体力も段違い。土日のイメージで走り出すこと自体、無理があります。
結果、現在のランニングブーム、マラソンブームの中で、多くのランナーがヒザや腰、足首などのケガに悩まされているのです。
習わずに始められる気軽なスポーツで、なぜトラブルが生じるのか。 それは、走ることが体へ与える負担によるものです。
″誰でもできる″という気軽さはあるものの、やはりスポーツ。体にはそれ相応の負担がかかっています。
とくに、一番大きな負担となるのは「着地時の衝撃」です。また、本人の体型に合わない走り方をした場合、体のあちこちに負荷がかかり、ケガの原因になっていきます。
最大のポイントは、着地時の衝撃。 足首、ヒザ、腰へと伝わっていく衝撃をいかにうまく受け止めているか。それがケガをする、しないという未来を左右します。
着地時の衝撃をうまく受け止めるランニングスキルは、本人の体型によって変わってきます。
ところが、ランニング歴2年、3年のランナーでも、このスキルを身につけていない方がほとんどなのです。 誰もが簡単に始められるスポーツだからこそ、スキルについて考えることなく、好きなだけ走り続けてしまう。
ケガをしたら休み、痛みが引いたら違和感を抱えながら「ほどほどに走れる」とランニングを再開する。この繰り返しではいつまでたっても、長く、速く走れるようになりません。
日々のトレーニングをムダな努力に終わらせないためには、最初に必要なランニングスキルを知ることです。 そうすれば、短時間でも最大限の効果につながる効率的なトレーニングを行うことができ、走りが飛躍的にレベルアップします。
走れることと、ケガなく快適に走ることは似て非なるもの。「自分に合った走り方」を紹介します。見落とされがちなスキルについて見つめ直し、いつまでも快適なランニングを楽しみましょう。
2.自分が楽なほど完走タイムが縮まる
歩くと自分に負けた気がすると頑張って無理をしてしまうランナーをよく見かける。マラソンは無理をすれば速く走れるものでもない。中学・高校時代の体育や部活動で、先生から「がんばれ」「休むな」と檄を飛ばされたのがカラダに染みついているからなのだろうか。歩くと叱られるという経験がそうさせているのかもしれない。楽しく走りたい、達成感を味わいたいなど、走る目的はさまざまだが、体力がないうちから自分へ過度にプレシャーをかけると練習自体をしたくなくなる。続かないから長く走れないのだ。楽しく走るためにも、無理は禁物であることを意識しよう。
人には3つの自分がいる。普段の(判断する)自分。目標に向け預張る自分。そしてさぼる自分である。この3人が調和するとバランスよくリラックスして走ることができるが、頑張りすぎるとつらいし、さぼるとやらなくなる。
判断できないというのは、そのこと事態を忘れてしまうこと。判断する自分が、両者をコントロールすることが必要なのだ。メリハリこそが長続きの秘訣である。頑張る自分が、頑張らなければならないと、自分で自分にプレッシャーをかけなければいけないのだ。楽する自分、さぼる、手を抜く。
判断する自分=両方に左右される。コントロールできバランスがいいと、無理をしない効率が良い練習ができる。 自分で行動していること自体を褒めよう。なぜそんなに自分につらいのか。表と裏しかない、判断する自分がいないランナーが多いのだ。
3人の自分を仲良くしてあげよう。 どちらから一方に偏りすぎるのではなく、3人の調和が長続きの秘訣だが小さくなるだけで、なかなか前に進まない。 音楽と一緒で、速いリズムには速い動きをしなければならない。
フイギュアスケートなどをみると、手を大きく広げるとダイナミックな演技になるが、腕を縮めると回転が速くなるのと同じで、腕振りがコンパクトになると歩幅が短くなるのは明らかだ。 速く走らなければ(速く腕を振らなければ)、結果速くゴールする。楽なほど時間は縮まる。
3.初心者ほど呼吸はどうしたらいいか聞く
「走っている時、どのように呼吸すればいいか?」 その質問に対する答えは、気にしないこと。気にしたら逆に苦しいし、有酸素運動なのだからおしゃべりできるくらいのペースで走ろう。呼吸を意識するということは、乳酸の蓄積を促すレベルの運動の強さなのだ。長く続かない無酸素運動領域に入ってしまう。呼吸でコントロールするのは、脂肪燃焼できないレベルなので注意すべきだろう。呼吸を意識している練習としてボクシングがあげられる。スースーと息を吐いているのがわかる。
ボクシングははっきりと無酸素運動だからこそ起こる現象だ。しゃべりながら行う運動はスポーツでないという印象が強いが、まずは意識を変える必要がある。音楽を聞いたり、景色のよい場所を選ぶなどして、それらを楽しむことを優先してランニングしよう。 呼吸は自分のペースをはかるバロメーター。無意識にできる普段通りの呼吸が最高。
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