目次

トレイルランニングのフィールドは無限大なので地図でコース選びは必須

1.自然や景観を楽しむトレイルランニング
トレイルランニング=山を走り続けるハードなランニング」と思われる方も多いようですが、決してそんなことはありません。

初心者は、基本は「歩き」でいいのです。体力と自分の感覚と相談しながら、場所を選んで少しずつ走ってみましょう。

初めは、走りやすそうな緩い下りや平坦なトレイルだけでもいいのです。それでも充分にトレイルランニングを楽しんでもらえるはずです。きっと今までにない感覚を体感できるでしょう。

トレイルランニングはスキーやサーフィンといったスポーツと同様、行為自体が楽しいスポーツです。軽快にトレイルを下りきったときの心地良さをぜひ感じてください。

また、せっかく素敵な環境に身を置いているのですから、雄大な眺め、きれいな花や植物、マイナスイオンいっぱいの森や森の香りを、ときには立ち止まり、ときには走りながら、非日常的な空気感を堪能してください。


2.トレイルランニングのフィールド
舗装道路以外はすべてトレイルランニングのフィールドといえるほど、その範囲は広いものです。里山や近くの公園、ときには海岸でもトレイルランニングを楽しめます。

初心者は比較的人が入っているコースをフィールドとしましょう。「○○自然歩道」や「□□自然探勝路」などと名づけられている道などは、初心者には、うってつけのフィールドです。また、大きな公園内の森や舗装されていない周遊道なども良いフィールドといえます。

慣れてきたら、山岳マップを見ながら、自分の好みのコースを探し、まずはコース中の最高標高点が1000m以下でかつ累積標高差(コース中の、上り部分だけの標高をすべて合計したもの) が1000m以下の比較的アップダウンの少ない走りやすいコースを選びましょう。

このようにトレイルランニングは、初心者もそうでない方も個々のレベルや好みに応じてコースを選択することができます。この点で、創造性があるスポーツといえます。走りたいフィールドを自分で探し、そこから新たな楽しみを見つけ、たくさんのマイトレランコースを探してみましょう。


フィールドの選び方とプランニング
フィールドに出かける際には、事前にどんなコースを走るのか、コースに関するさまざまな情報を確認してから出かけるようにしましょう。

まず、最低でも距離とどのくらいの時間がかかるコースなのかを把握します。さらには最高標高地点やトレイルの状況(サーフェイスやアップダウンの程度など)も把握できればなお良いでしょう。

こうした情報は、仲間や専門の雑誌、インターネット、山岳地図や地形図からも得ることができます。情報を集めることもトレイルランニングの楽しみのひとつ。できるだけ情報を得たうえで、実際に走るコースを決めるようにしましょう。

コースタイムは、登山・ハイキング用の地図などのコースタイムを参考にします。トレイルランニングのスタイルであれば、おおむね2分の1のタイムで進むことができます。

もちろん走力や楽しみ方のスタイルによって異なりますが、重要なことはケガやルートミス、天候悪化などによるタイムロスも考え、つねに余裕を持ったプランニングをすることです。また、以下の条件を数多く備えているコースほど、トレイルランニングに適したフィールドといえます。

・エスケープルートがある
・アップダウンがあまりない
・急な岩場やガレ場などの危険箇所があまりない
・水場、トイレがある
・公共交通機関が利用可能
・避難小屋や山小屋がある


その他、買い出しのできるお店や医療施設、駅やバス停の位置やダイヤといった周辺情報も下調べしておきましょう。さらに地元の美味しいお店や入浴施設などの情報も持っていれば、アフタートレランの楽しさも増します。
コースの設定の仕方(コース取り)には、以下の3種類があります。

往復型
行ったコースを戻ってくるコース取り。一度来たルートを戻るためコースミスのリスクが少なく、時間管理もしやすいため、初心者にお勧め。

ワンウェイ型
トレイルに入り、ゴール地点までを一本で結ぶコース取り。
ゴールまで同じトレイルを走ることがないので、魅力的なコース取りである一方、ゴール後の帰路の方法を考える必要あり

ラウンド型
スタートして、トレイルを巡り、再び同じスタート地点へ戻るコース取り。ワンウェイ型のメリットを持ちながら、帰路の問題もクリアする理想のコース取り。

いずれもメリットとデメリットがありますので、TPOや自分のスタイル、目的に合わせて、ベストルートを選択しましょう。


3.地図の読み方、基礎の基礎
登山やハイキングと同様、フィールドを移動するトレイルランニングでも地図を読むことは重要です。トレイルランニングに出かける際は、必ず地図を携帯しましょう。

また、コンパスも同じです。いわゆるプレートコンパスが、もっとも使いやすいタイプですが、コンパス機能を備えた高機能時計などでも良いでしょう。

地図から得られる情報は、さまざまなものがあります。
トレイルランニングをするうえでも、少なくとも以下の情報を地図から得る習慣をつけよう。

・ルートの把握(コース取り=スタートからゴールまでのルート)
・コースタイム
・ルートの距離
・標高やアップダウン、ガレ場やガケなどの地形状況


地図は、区間コースタイムも記載されている登山やハイキング用のマップが非常に便利です。また、国土地理院発行の地形図からも詳細な情報を得ることができます。

まず重要なことは、情報を地図からしっかりと読み取ることです。たとえば区間コースタイムは、往路復路両方の時間が記載されています。

この時間の差が少ないほど、往路復路とも同様のアップダウンがある、あるいは平坦に近い、などということを想定できます。さらに等高線を読んでいけば、アップダウンの状況や傾斜の緩急も把握することができます。詳しくは、ぜひ専門書などで身につけてください。


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