目次

筋力トレーニングの効果と守るべき7つの原則を理解しよう

筋トレ効果と7つの原則 1.筋力トレーニングの効果

筋力トレーニング実践での、生理学的効果を簡潔にあげます。

① シェイプアップに効果大
消費エネルギーに関わる最大の器官は筋肉(約40%)。よって、エネルギー収支が強く関わるシェイプアップには筋力トレーニングが欠かせません。筋力トレーニング講座を3ヵ月間継続した人は、体重・体脂肪変化の改善がみられるという研究報告もあります

②生活習慣病への効果
ここ数年、身体へ負荷や抵抗をかけることによる、生活習慣病の予防効果に関する研究が多く報告されています。インシュリン感受性が改善された、糖尿病予防への効果、悪玉コレステロール(LDL)値の低下、動脈硬化の抑制、などが挙げられています。

③骨密度・骨塩量の変化
筋力トレーニングは、骨密度の低下予防と向上に資する可能性が高いです。これは、どの年齢からはじめても効果がある、というデータもあります


2.筋肉は減るばかりだからタンパク質が必要
からだのほとんどはタンパク質でできている
筋肉、肌、骨、爪、髪、血液、リンパ液、ホルモン、酵素……私たちのからだのほとんどは、タンパク質でできています。そして、体内のすべてのタンパク質は一定の周期でつねに古いものと新しいものが入れ替わっています。

例えば、筋肉は、180日間でその半分が入れ替わります。
もし私たちが、日々、充分なタンパク質を食べなければ、顔や腕や足などの筋肉はどうなるでしょう?

古くなった筋肉を補うためには、充分なタンパク質をからだに取り込んで新しい筋肉を作る必要がありますが、充分なタンパク質がないと、筋肉は減っていくばかりです。

顔にはシワができて頬はたるみ、腕や足の筋肉はやせ衰えて、やがで、骨と皮だけになってしまいます。

高齢の方で、足腰の筋肉が減って歩く力が弱くなり、寝たきりの生活になる人が多くいますが、もとをたどれば、食事で摂るタンパク質の不足が大きな原因の一つです。
肌にも、同じことがいえます。

肌が入れ替わる周期は、大体28日。
28日ごとに古くなった部分がはがれ落ち、新しい健康的な肌が表面にあらわれる、ということをくり返しています。ターンオーバーと呼ばれる現象です。

ただし、ターンオーバーがうまくいくためには、充分なタンパク質を取り込むことが必須条件です。その良質のタンパク質の代表選手が「牛肉」と「大豆製品」なのです。


3.筋力トレーニングの原則
ここで、ジム運動の実践前に知っておいてほしい筋力トレーニングの原則をご紹介します。
① 過負荷(オーバーロード)の原則
普段の日常生活動作よりもより大きな負荷をかけていくことで、求める体力を段階的に増加させることが可能、という原則です。

② 漸進性の原則
トレーニング継続中、負荷は段階的に增加させますが、強度・量は「少しずつ」増加させていくべき、という原則です。「段階的」を守ることは、トレーニング中の怪我や傷害を予防する意味でも重要です。

③ 反復性の原則
何度も繰り返して行うと、神経筋協調性のプログラムが構築されます。そして原則②と組み合わせて実践すると、体力は段階的に向上、より目的達成に近づきます。ただし反復しすぎて「超回復」のバランスを崩さぬよう、注意します。

④ 全面性の原則
ジム運動やスポーツには、その種目に特異的な要素があります。しかし特定部分をトレーニングしていても、それを支えるだけの全体的な基礎体力がなければ、効果は限定的なものになります。基礎的土台となる「全面的な体力向上」を図ることが大切です。

⑤個別性の原則
体力レベル・技術レベルは個々で異なります。性別・年齢・それまでの運動履歴、生活状況、身体的特徴、食事摂取の時間・食事内容など、多くの要素が絡みます。また発達する筋力順位にも差があります。ジム運動で運動カウンセリングが行われるのは、この原則にのっとっているからです。

ここまでが、よく知られている「筋力トレーニングの5大原則」ですが、以下に「プラスα」で3つの原則原理を付け加えたいと思います。

⑤ 特異性の原則
各種目に合わせて専門的トレーニングを行うことは、その運動スキルを高めるのに有効です。④の「全面性の原則」と矛盾するようにもみえますが、あくまで基本は「全面性の原則」があってこそ、とご理解ください。土台が出来上がったところで、特異性にも着目をします。

⑥ 意識性(自覚性)の原則
「指導者にすすめられたから」「なんとなくマラソンが速くなりそうだから」ではなく、トレーニングの目的を自身が固め、進める意義をその都度確認しながら実践しましょう。

⑦可逆性の原理
筋力トレーニングによって得られた効果は、永久には持続しません。トレーニングを中断すると、「また元へ戻り」ます。戻るだけでなく、以前よりも悪化した状態になるケースもあるのです。これを可逆性の原理と表現します。


この記事を見た人は、下記にも注目しています!