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【女性】マラソンの歴史や走る時の誰にも言えない悩みについて

1. 女子マラソンの歴史は実は浅いのです。その夜明け前、男社会の「女は走るもんじゃない」という偏見がまかり通るなか、日本の女たちはどのように走り始めたのでしょうか。

今はオリンピックのマラソンで2連覇を果たすなど、日本の女子マラソンは全盛期を迎えています。

しかし、女子マラソンの歴史は意外に浅く、それはもともとマラソンが男子のスポーツであったことに起因しています。「女は走るもんじゃない」という固定観念がまかり通るなか、女子マラソンの夜明け、といわれた東京国際女子マラソンの第1回大会が開かれたのは、1979年11月だから、以来27年そこそこの歴史があります。

女子マラソンの歴史がどれほど浅いかを改めて確認できます。そして、マラソンが女性に過酷過ぎるという理由で「マラソンの女人禁制」が当たり前とされていた時代に、敢然と走る権利の鐘を鳴らし、響かせた女性の闘いと歴史がありました。

いち早く1971年の第5回青梅マラソン(30km)に出場したのは東京の波多野斐さんという女性です。壮年の部83人中で当時63歳ながら74位。走り終えてから「男はやっぱり強いわ」と言い放ちました。

1907年、長崎県に生まれた波多野さんは、東京の大塚駅前で団子を売ったりビル清掃をしたりして働いていたが、64年東京オリンピックでマラソンを制したアべべ選手の走りを沿道で目の当たりにして感動し、走り出した、という。

女は走るもんじゃない。女に過酷なマラソンを走りきる体力なんてない。女にマラソンは無理だ。そんな男性中心の考えがまだ世の中に根強かった。女性が走れば決まって好奇の目で見られる。そうした社会環境にあって、波多野さんは臆せずに走り続けたのです。女性ランナーの原点といっていいでしょう。

高齢のせいもあったのでしょうが、波多野さんはスピードランナーではありませんでした。その代わり行動半径は広く、73年の第1回天草パールラインマラソン大会(20km)に東京から遠路参加するなど迎え入れてくれる市民レースがあると聞けば、全国どこへでも足を運んだのです。

活動は日本国内だけにとどまることなく、イギリス、フランス、日本(山中湖)と毎年の世界タイトルマラソン大会にも出場し、フランス大会で自己記録五時間四分五秒をマークしています。

といって、記録にこだわるところはありませんでしたので、歩くような速さでとぼとぼ走った。健康のために走るという姿勢は終始一貫して変わらず、あのおばあちゃんが走るのだからと、新しい高齢ランナーが後に続いたのです。

レース中でもきれいな花を見つけると、路傍にしゃがみこんで愛でる。女性らしい美への感性に富み、走ること自体を楽しんだという意味でも、波多野さんは女性ランナーの原像にふさわしかったのです。

黎明期の女性ランニングと高齢者ランニングの普及にあずかったその功績で、波多野さんは後年、第3回ランナーズ賞も受賞しています。

その後月日は流れ、走る男女の機会均等に向けてチャレンジしたもう一人は小幡さんという人でした。「新人の登竜門」といわれていた79年の第28回別府大分毎日マラソン大会に、初出場の女性として応募したのです。

案の定、陸連窓口は初めのうち、受付を認めませんでした。男女一緒に走ることはまかりならぬ、という従前の理由からでした。しかし、結局は小幡さんの挑戦意欲と交渉力が陸連窓口を動かし、別府大分毎日マラソン出場が認められるところとなりました。

果たして、大会当日、赤いハチ巻姿で出場した紅一点の小幡さんは、2時間48分52秒の自己ベストを記録して話題の人となりました。

さらに、翌年の第二九回別大に再出場、ただ一人の女性完走者としてマークした2時間51分32秒がこの年から陸連が設定した女子マラソン「道路日本最高記録」の公認第一号となるのです。小幡さんはパイオニア精神を発揮した日本女性として、この年の「森田たまパイオニア賞」も受賞しています。

このような働きが源となり、現在は女性ランナーもどんどん活躍しているのです。


2.ランニングと女性特有の悩み
女の子の日は?
女性ホルモンのバランスが崩れやすいので、イライラや不安感が募ったりで走りたくなくなる。でも適度なランだと血流がよくなって自律神経もバランスがよくなる。
また骨盤のうっ血も緩和されて痛みが軽減される練習コースの近くにトイレがあればひとまず安心するけど、二重三重に対策をして乗りきろう。

見せない
ウエアは上下ともに黒っぽいコーディネートにして、ショーツ類も黒でおしりを包み込む形のインナーつきのものを選んで。サニタリーショーツやスパッツなどは、体にフィットしながらも通気性がよくて、ぱっと見では生理用とわかりにくいので、普段から使っておけば安心。


漏らさない
タンポンだけで乗りきる人もいるけど、絶対漏らしたくない人はナプキンも併用する人もいる。肌に触れる部分がゴワゴワしてないか、密着しやすいかなど、使わないとわからないので、相性問題も含めて日頃から研究しておくといいかも。
長い時間走るときには足のつけ根など、擦れそうなところにワセリンを塗って対策。


タイミングをずらす
マラソンのような大きなイベントならピルでコントロールするのもあり。婦人科で検査・処方してもらって約2,000~3,000円。生理延長だけだと保健が適用されず、処方萎料は約4,000円と高くついてしまうので注意して。ピルで遅らせたり早めたりできるけど、確実性なら遅らせる、薬の副作用で気持ち悪くなる人なら早めるといい。なかには生理が終わってから2週間は調子がいい仕組みを利用して、レースに向けてうまく調整する人もいるぐらい

イベントを変える
マラソンほどじゃないちょっとしたイベントの場合は、近道+電車+ウォーキングで乗りきる。また、走る方ではなくマネージャー業務を担当するのもたまにはいい。

ここまで対策したら、生理痛は鎮痛剤で、貧血はサプリメントで、あとは場数を踏んで女の子の日もランを楽しもう。


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