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ランナーは心拍数が高いから心臓に負担がかかり寿命が短くなる?

ランナーは寿命が短くなる? スポーツマンは長寿か 短命か
論議はすでに20世紀初頭に始まっていますが、結果は必ずしも一致していません。この原因として寿命に影響する要因は多数あり、かつ長期間の追跡調査が必要で運動だけの影響を検討することが難しいという研究上の理由のほかに、スポーツ種目・生活環境・運動継続年数の相違などが考えられています。

近年の一般的な認識としては、喫煙習慣や遺伝的要因など運動以外の生活習慣病危険因子の影響を除いた場合、身体的に活動的な人はそうでない人に比べて寿命が長くなると考えられています。

心拍数が多いと寿命が短くなる?
生物学で興味深い仮説があります。哺乳類の平均心拍数と寿命には一定の関係があり、心臓が一定回数(20~ 25億回)拍動すると寿命がつきるというものです。ネズミのように心拍数の非常に高い小動物は寿命が短く、ゾウなど心拍数が低い大型の動物は長寿になります。

ラット
ヒトの場合も当てはまるのでしょうか? 例えば「スポーツ選手は短命で、その原因は運動中に心臓を酷使するためであり、反対に穏やかに生活している人は心拍数が低く長寿である」という報告もあります。

スポーツマンの平均心拍数は?
そこで1日に2回トレーニングしている競技ランナー、週に3~ 5回ジョギングを行うジョガー、日頃運動しない運動不足気味の一般健常者を対象にして1日の平均心拍数を比較してみました。

その結果ランナーは運動中(2~ 3時間)の心拍数が安静時の3~ 4倍に高まっていたにもかかわらず、1日の平均心拍数では健常者よりもかえって低くなっていました。

ランナーのトレーニング以外の日常生活および睡眠中の心拍数が、健常者より著しく低いことが原因でした。

持久的トレーニングと心拍数
持久的トレーニングの効果のひとつとして、心臓・循環系の形態・機能が増強し、その結果、安静時や同一強度の運動時の心拍数が低くなることがあります。反対に運動不足の弊害の1つに、心臓の萎縮および機能低下があり、それらを反映して心拍数は高くなります。

心拍数の増加は心臓の負荷が増大していることを意味します。ランナーでは、 トレーニング中の心臓への負荷は高いが、それ以外の生活時の負荷が小さいのに対して運動不足の人は、睡眠を含む日常生活全般で心臓への負荷が高く、結果としてランナーより1日の心臓の負担が大きくなることは十分に考えられます。

平均心拍数から寿命を予測する
「心臓に寿命がある」という仮説が正しければ、心拍数の高低が寿命に影響することになります。心臓寿命の回数を25億回と仮定し、平均心拍数から寿命を推定した場合、現在の日本人の平均寿命より短いなど問題点はありますが概念としてとらえます。

これによると運動不足の人の余命はランナーに比べて10年以上短いと予測されます。

同時に適当な運動習慣によって心機能が充進し、心拍数の低下が起これば、延命される可能性も示唆しています。反対に現在よく運動している人でも、その習慣をやめてしまえば徐々に心拍数の増加が起こり、余命が短縮されることを示しています。


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