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心拍数で運動強度を把握して5つのペースで走る

ハート運動の強度の目安となるのが心拍数です。そもそも、この心拍数とは、心臓が全身に血液を送りだすために1分間に何回収縮するかをカウントした数のことです。

激しい運動をすればするほど、心拍数は上がってきます。だからこそ、心拍数を数えることで運動の強度がわかるわけです。

世界陸上大阪大会で女子マラソン代表となった原裕美子選手の特徴は、積極性やねばり強さの他に、身体的に人並みはずれた心臓の強さだといわれていました。

彼女の安静時脈拍数は1分間に30程度。ほぼ2秒に1回しか拍動していません。一般的な人の値が、60~70くらいといわれていますから、その半分にも満たないことになります。

原選手に限らず、女子マラソンの高橋尚子選手なども30ちょっとしかなく、他にも心拍数が低い選手は大勢います。

本格的にマラソンをやっている選手なら、まず間違いなく50以下の数値を示します。
実は、長距離選手の心拍数が低いのは当たり前のこと。みなスポーツ心臓と呼ばれる心臓なのです。

一流の長距離ランナーたちは、レースや激しいトレーニングのとき、1分間に160以上の脈拍数をキープしたまま、ー週間以上、ときには数時間以上走り続けます。

そんな激しい運動を何年間も継続することで、心臓の筋肉が肥大してくるので容量的にも大きくなった心臓は、1回に多くの血液を身体中に送ることができます。つまり安静時の拍動数が少なくて済むということなのです。コーチが考案した運動生理学に基づいたさまざまな種類のメニューを行っているのです。

マラソンランナーのトレー二ングを大きく分けると、スピードワークと長い距離を走ること、そして、補強運動などの補助的なトレー ニングに分かれます。それぞれのトレーニングメニューの中に、数百種類ものバリエーシヨンがあり、LSDは、長い距離のバリエーションのひとつです。

LSDの意味は、読んで字のごとく、 ロング(長く)、スロー (ゆっくり)、デイスタンス(距離を走る)の3つの要素を含んでいます。どのくらい長く走るかというのは、コーチや選手の考え方によって違いますが、短くても2時間、長いときには5時間くらいゆっくり走っている選手もいます。

心拍数の測り方は、自分で脈拍をとって測定する方法と、心拍計を使って自動的に計る方法があります。最近は高い機能をもった心拍計が多く登場しており、腕時計と一体型のものなど、瞬時に正確な心拍数を出すなら、心拍計を使ったほうが便利です。

こうやって求めた心拍数は、ランニングのペースの目安になるのです。知っておけば役立つので、ぜひ頭に入れておきましょう。


自分の最高心拍数を目安に活用する
まず、各個人の最高心拍数を算出します。これは〈220-年齢)で割りだすことができます。たとえば、35歳の人なら、最高心拍数が185になります。

この最高心拍数の何%まで心拍数を高めるかによって、おおよその走るペースが決まってきます。
ここでは5つのペースを設定してみます。

心拍数で走る速さを管理できるんだな、と知ってもらうだけでかまいません。
①のんびりペース
(最高心拍数の65%未満)
ジョギングのペース。それほどの疲れを感じることなく、比較的ラクに走り続けることができる。

②ゆとりペース
(最高心拍数の65%~75%)
20〜30kmのロングの走り込みを行うときのペース。基本的にゆとりがあるが、後半はややきつく感じることがあるかも。

③マラソンレースペース
(最高心拍数の76〜85%】
練習では10〜20kmのペース走やビルドアップ(後半にペースを上げる走り方)を行うときのペース。リズムを崩すことなく、走り通すことができる。

④ハーフレースペース
(最高心拍数の86〜90%)
5〜10kmのペース走やビルドアップを行うときのペース。頑張って走り通す必要がある。

⑤スピード負荷ペース
(最高心拍数の91%以上)
1~5kmのスピード、トレーニングやタイムトライアルなどで多用されるペース。全力で走りきらなければならない。

こうしたペース設定の中でのんびりペースがあくまでベースになります。大切なことは、自分にとって快適なペースがどれくらいのものか心拍数で知っておくこと。そうすればこれからの走り方の使い道が広がるでしょう。