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良い姿勢が大切!足首・股関・ヒザ関節の筋肉を鍛える


人間のカラダはたくさんの組織(筋肉や骨)から組成されていて、それらは本来正しい使い方をするようにデザインされ、連鎖して動くようにできている。

ところが日常生活での偏った動きの積み重ねでカラダが歪んでくると、カラダの組織や関節が正しく使えなくなってくる。

例えば、どこかの関節の動きが悪くなってくると、その代わりにたくさん仕事をしなければならない関節に負担がかかり、それにともない、頑張っている筋肉とサボっている筋肉が出てくる。

すると、いつも使いすぎの筋肉や関節は悲鳴をあげる。これらが、いつも同じところに痛みがでる理由だ。

何らかの理由で、歪みを生む習慣がなくなるか、歪みが変わらない以上、いつも同じ所に痛みが出続けることとなる。いくらマッサージをしても、対処にはなるが根本的に良くはならない。

ランニングではたくさんの関節が動き、たくさんの筋肉が動員される。痛みの少ないアスリートは、関節や筋肉が理想的に使われるため、痛みもでにくいし、効率が良いため疲れも少ない。

ところが、歪みがある場合、筋肉がバランスよく使えないため、フォームがより一層悪くなってしまい、それがカラダの歪みを生んでしまうことになる。

運動神経より姿勢の良さが大事
いろいろなスポーツをするうえで、必ず最初に教わることのひとつが「基本姿勢」だ。

テニスでも柔道でもスキーでもゴルフでも、基本姿勢として運動前の静的なポジションやスタンス、下半身の構え、上半身の構えを身につけ、それから基本的な動きに入っていくはずだ。

これらに共通して言えるのは、自身の日頃の姿勢と、習得しようとしているスポーツの基本姿勢が恐ろしくかけ離れていたり、基本姿勢を作ること自体が難しい場合、そのスポーツを習得する壁は高くなる。

「運動神経がいい人はどんなスポーツでもこなせる」などとよく言う。しかし、運動神経もさることながら、姿勢のいい人こそスポーツ万能と言えるのではないのだろうか。

スポーツが上手になっていくステップとして、止まっているものから動いているものへ遅いものから速いものへ、単純な動きから複雑な動きへと、様々なものがある。

中でも「日常時の姿勢の良さ」を最初からマスターしているのは、非常に大事なことだ。ランニングも決して例外ではなく、日常生活での「良い姿勢」をカラダに覚えこませることで、結果的に楽に速く走ることにつながるのだ。

ヒザはなぜ痛くなるのか?
ランニング時の下半身の関節の動きを横から見た場合、股関節・ヒザ関節・足首の3つの関節がメインで動き、それらがバランスよく可動することがわかる。

この3つの関節が連動して運動するため、どこかの関節の可動範囲が狭まるとどこかほかの関節が代わりに頑張らなければならない状態になってしまう。

いろいろな理由で動きが狭まりやすいのは、股関節と足首の関節。間に位置するヒザ関節は、ただでさえ動きの大きい部分だが、上下の関節がサボりやすい環境下ではとりわけ頑張らなくてはならない。

ヒザ関節が頑張ると、本来下半身全体の筋肉をたくさん動員して協力し合って走らなければならないはずなのに、ヒザまわりの筋肉だけに負担をかけてしまう。

ランニングを始めた時、まず痛くなる関節がヒザだ。そして、ランナーでもっとも多いと言われるヒザ痛の最大の原因のひとつは、ヒザ関節が頑張りすぎてしまうことにあるのだ。

では、ヒザ痛がでにくい走りをするのには、どうしたらいいのだろう?

ヒザ痛には様々な要因があるが、オーバーユースということを考えると、足首の関節と股関節をしっかり動かして、ヒザへの負担を減らしてあげることがひとつの方法だ。

実際に歩く、走るといった行為の中で、足首関節・股関節を意識したことがあるだろうか? そもそも股関節にいたっては正確にその場所を知らない人が意外と多い。これまで、考えたこともなく、使っていなかった関節を意識するだけで、足の使い方を大きく変えることができる。

まずは、歩行時からこれらの関節の可動域を意識してみよう。
これまで、あまり使わなかった関節は思いのほか柔軟性を失っているはずだ。

3つの関節をしっかり使って歩行すると、知らない間に歩幅は広がり、同じ歩数でもぐんぐんと前に進んでいくのがわかる。

つまり、ヒザ中心の動きから、足首関節・股関節を連動した動きに変えることにより、ストライドが大幅に伸びるのだ。お尻に両手を当てながら、歩いてみるとよくわかるはずだ。

足首関節と股関節が動くようにしっかり意識して歩けばお尻の筋肉は大きく盛り上がるが、ヒザだけでの歩きではこうはならない。ヒザ中心に歩いていた時より、お尻というより大きなエンジンで足を動かしていることになる。

3つの関節をしっかり使うことが、ヒザ関節やその周りの筋肉の使用頻度を減らすことにつながり、ヒザは楽になる。実際にこの状態で速歩きをすると、ヒザ中心の動きでその場ジャンプしてゆっくり走るよりも断然速い場合がある。

ところが歩行ではできてもランに変わった瞬間、また再度ヒザ走りになってしまう人は非常に多い。しっかりと早足からの流れを保ったままランに移行するようにしたい。

ストライドが伸びると言うと、イメージ的にはハードル走のように、前方に足が伸びるイメージが強いと思うが、これはNG。

後ろ足を大きく残すようにすることがポイントだ。ストライドが広がると同じ距離を走っても着地頻度が減り、さらには前方への重心移動が効果的に行われるため、着地時に受ける衝撃は軽減される。

とりわけゆっくりペースで走る時は速歩きに近い動きを心がけよう。ゆっくりペースはその場足踏み的になりやすいので、ヒザだけでなく、ふくらはぎなどにも負担がかかってしまう。

裏を返せば、ヒザに負担のかかりやすい走りをしているランナーは、ふくらはぎが大きくなりやすいし、後ろに足が伸びないランナーは腰が後ろに落ちるようなフォームとなり、結果太モモが太くなりやすい

これらの部分が筋肉痛になる場合は、ヒザに負担がかかりやすい走りをしている可能性があるので気をつけよう。


プロネーションってなんだ?
ランニング人口が増えて初心者が新規参入したおかげで、ランニングシューズの中でもセイフティ系シューズへの関心が高まってきた。それにともない、一昔前では考えられないくらいシューズのマーケットが変化した。

シューズへの関心の高まりもあって、カタログには足に悪い動きはこうで、それを抑えるためにこういう機能を搭載しているという情報が掲載されるようになった。

そこで、よく耳にするようになった言葉が「プロネーション」である。

プロネーションとは「回内」を意味し、文字通り内側に回転するような動きを表す用語だ。例えば手を「前へ習え」の状態から手のひらを下に向けるような動きを回内(プロネーション)と言い、上に向けるような動きを回外(スピネーション。サピネーションとも言う)と言う。足の場合も同様で、親指側に回る動きを回内(プロネーション)、小指側に回る動きを回外(スピネーション)と呼ぶ。

人間の歩行での重心移動は、カカト着地の回外の動きから回内の動きへ、土踏まずを避けるように衝撃を吸収しながら足を着くようにできている。これをあおり歩行と言う。

土踏まずの形状は、その人の日常の姿勢による重心の位置や身体のねじれにも影響され、運動や歩行時、ランニング時の重心の位置や足の向きなどにより大きく形を変えることでバランスをとっている。もちろん、ランニングをしている時にも、土路まずの形状は常に変化している。

ランニング中の回外←回内の動きは、正しい動きができていたとしても起こる現象であるが、足首の関節は回内方向の方が動く角度がもともと大きい上に、土踏まずという地面との空間があるために、動き自体も大きくなりやすい。

それゆえセイフティ系のランニングシューズは、この回内(プロネーション)対策を施したシューズが圧倒的に多いのだ。

この回内の動きが大きく起こってしまうことを、オーバープロネーション(過回内)と呼ぶ。

オーバープロネーションになると、足元が大きく内側に倒れ込むような動きになってしまう。この動きにともない、ヒザが内側に倒れこみ、さらに腰まで連鎖する。

この状態に対する最も典型的な対策としては、シューズ内側(親指側)のミッドソール部分に硬い素材を導入するか、外側(小指側)に比べて高くすることが一般的だ。

しかし、この対策が必要のないランナーがオーバープロネーション対策の強すぎるシューズを履くと、カカト着地をした後、回外方向つまり小指側に重心が流れすぎてしまうのだ。

大きく回外して小指側に乗りすぎてしまった重心は、ツマ先に重心が移動する時に、加速度を増してプロネーション(回内)することとなり、かえって大きなプロネーションを招いてしまう。


シューズによっては、履いた瞬間から回外してしまっているものもある。また、人間の足は、左右のクセが異なることが多く、例えば左足の回内(プロネーション)が強いからといって、右足も同様に回内が強いとは限らない。右足だけにはちょうど良くても、片足には合わないことが多いのだ。