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高地トレーニングと坂道トレーニングで負荷練習

高地トレーニング『マラソン日本代表選手が、高地トレー二ングから帰国』
そんな見出しがスポーツ紙に載ることも珍しくなくなりました。

"高地トレーニング"とは、酸素濃度が薄く気圧が低い標高の高い場所で、長距離選手らが行う卜レー二ングのことを指します。

●高地トレーニング
高地トレーニングがマラソントレーニング法として脚光をあびるようになったのは1960年頃からで、エチオピアなどの高地民族が世界の長距離競走において卓越した力を発揮し、活躍し始めたことが発端です。ローマおよび東京の五輪で連覇したアベベ選手がその代表でした。

●高地環境の特徴
高地では通常(低地)の大気に比べ酸素分圧が低いという特徴があり、このような状態を低酸素といいます。

低酸素下におかれた生体は、酸素獲得をしようと生体機能を順応させていきます(順化)すなわち呼吸数の増加による換気量の増大、赤血球数やヘモグロビン量の増加、筋毛細血管網の発達、ミオグロビン量の増加、酵素活性の向上などが起こります。

低酸素下でトレーニングを行えば、これらの効果によって持久力に必要不可欠な酸素獲得能力(有酸素能力)がより高まり、パフォーマンスが改善されます。

●高地トレーニングの難しさ
①高地順化とトレーニングメニュー
高地トレーニングは理論的には持久性スポーツに有効であるにもかかわらず、必ずしもすべての試みが成功しているとはいえないのが現状です。

その理由は高地トレーニングの以下の特徴にあると考えられます。
第一に高地トレーニングを行う高度条件です。高度が高くなればなるほど、酸素分圧は下がります。

高地順化の観点では3,000mかそれ以上の標高が最も効果的です。しかしながらトレーニングの観点からすると、あまり標高が高く酸素分圧が低いと疲労が強くなって、必要な練習量や強度が保てないという問題が生じます。

このような相反する問題の解決策として、滞在条件を工夫したトレーニング法が提案されています。1週間程度の高地滞在と平地滞在を交互に反復する「高地―平地反復法」や高地で生活しトレーニングは平地で行うという「高地滞在―平地トレーニング法」などがその代表です。これらの方法は トレーニング強度の低下を防ぎ、かつ低酸素下での受動的効果を生かす方法として注目されています。

第二に高地順化の効果は永久ではなく、高地で獲得した効果は平地に戻れば徐々に減退し、2~ 3週間でほぼ消失します。

したがって、レースの直前まで高地にいるのが望ましいのですが、海外などで高地トレーニングを行う場合、移動や時差の問題も考慮しなくてはなりません。

第三に高地では、食欲減退や消化吸収障害などの栄養問題が起こりやすくなります。極端な高地では、生体のタンパク分解による筋の萎縮なども報告されています。

その他に合宿が長期間になるほど、生活環境、衛生、トレーエング環境、ホームシックなど低酸素以外の条件も、選手にマイナス要因として働くこともあり得えます。

超一流でなくても
一般ランナーの場合、長期間の海外での高地滞在は費用の問題も含め、実行するのは難しいのが実状でしょう。

近年は3日間程度の短期間の高地トレーニングでも一定の効果のあることが報告されています。国内にも長野・菅平高原、山形・蔵王山麓などマラソントレーニングの可能な準高地があります。

上記特性や問題点をよく理解した上で自分の高地トレーニングの拠点をつくってみるのも楽しいのではないでしょうか。そのほか、低圧室や低酸素室を利用して高地に匹敵する低酸素状態をシミュレートする方法もあります。

これらの施設は大学やスポーツ研究所などで近年増えています。機会があれば高所の疑似体験やトレーニングとして利用してみるとよいでしょう。


坂道練習で強弱をつけて負荷をかけよう
走るペースに強弱をつける方法もあるのですが、もっと簡単に体に負荷をかけるやり方があります。
それが「坂道」です。

上り坂であれば傾斜がある分、自分のペースにかかわらず、自然と負荷がかかりますので有効な練習方法です。

もしあなたがいつも平坦な道を走っているのであれば、週1回は、坂道のあるコースを走ってみましょう。

坂道を使ったトレー二ングの良いところは、体幹に刺激を入れることができる点です。

上り坂を走るときは上体を使って脚を引き上げて走るため、体幹に刺激が入り、腹筋、背筋を行なっているのと同じくらいの効果が期待できます。

上り坂でさらに練習効果を出す方法が、「少しがんばる」ということです。

ゆったり走るジョグであっても、上り坂にさしかかったら、いつもより少しがんばってみましょう。「がんばる」といっても、無理にダッシュしなくても大丈夫です。

ちょっと息が上がるくらいにペースを上げ、呼吸を追い込んでみる。すると心肺機能にも刺激が入ります。

コースとしては、1~2kmごとに1回、上り坂があるような周回コースがいいですね。たとえば皇居や、吉祥寺の井の頭公園にはアップダウンがあります。

そこで上り坂をがんばると、スピードに変化をつけながら「心肺機能」と「脚筋力」を緻える「変化走」のトレーニングをすることができます。

上り坂をがんばることは、インターバル走などのスピード練習がまだできない初心者にとって、呼吸を追い込み、脚の筋力に刺激を入れる大切なトレーニングになります。

さらに良いのは、上り坂でスピードを上げずに負荷をかけることで、故障の心配もなく取り入れることができます。




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