目次

ランニングに必要な筋肉の鍛え方のわかりやすい解説

ランニングに必要な筋肉を鍛えてケガを防いで走りを楽にしよう
1.筋力をアップさせ走りをグンとラクにしよう
走ることにカラダが慣れてくると、もう少し長い時間走り続けたい、もっと快適に走りたいなどパフォーマンス向上を目指すことでしょう。

走りをグンとラクにするためには筋力アップが欠かせません。そこで、オススメしたいのがアウフバウトレーニング
です。

このトレーニングは、ランニングに必要な下半身、主に股関節まわりを柔軟し強化もできます。

股関節まわりをほぐし鍛えることで、ケガを未然に防ぐことができ、下半身が安定し走力も向上します。道具も使わず自分の体重を負荷に短時間でできるため手軽にできます。

そして、安全で、自宅などで気が向いたときに行えるのもメリットでしょう。
ランニングに向かう前に自宅で軽くトレーニングしてから走るのも良いでしょう。冬場はカラダが冷えているので、動的ストレッチとアウフバウトレーニングで股関節まわりをほぐしてから走りにいくことをオススメします。

アウフバウトレーニングとは
アウフバウトレーニングは、スポーツ科学先進国であるドイツで開発された筋力トレーニングです。
元はスポーツ選手のリハビリとして使われていました。JlSS(国立科学センター)にて日本のスポーツ選手がトレーニングに組み込んでいることが有名です。

股関節周りには沢山の筋肉があります。それらを動かしながら筋力と可動性を高めるメソッドなのです。

硬いと思っている股関節も動かすうちにスムーズになってきます。

複数ヶ所の筋肉を使うのもランニングにとっては効果的です。

ウォーミングアップ
あお向けで両足を前後に動かす
筋力をアップするアウフバウトレーニングを始める前に、まず下半身の筋肉を動かすウォーミングアップをしましょう。あお向けに寝て、両足を上げて前後に動かします。

あお向けに寝て、両手は頭の下に。そして両足を上げ、ヒザを90度に曲げます

右足を頭のほうへ引き、左足を伸ばします。そのまま今度は左足を頭のほうへ引き、右足を伸ばします。左右交互にリズミカルに10回ほど行います

四つんばいで足を上げる
四つんばいになり、足を後ろに上げるトレーニングです。
両手は肩幅に広げ、ヒザを地面に着きます。そして片足の力力卜を後ろに伸ばして戻します。
片足5回ずつ行います。

四つんばいになり、両手を肩幅に広げ、ヒザを地面に着きます。腹筋には力を入れます

片足の力力卜をヒザが伸びるまで後ろへ上げ、また元に戻します。5回ずつ行います


仰向けで足を上げる
ヒザが伸びるように直に足を上げる
あお向けに寝た状態で片足を垂直に上げることで、大腿部を鍛えるトレーニングです。
足を上げるときは、ヒザが伸びたところで止めましょう。左右5回ずつ行います。

仰向けで寝て腹筋に力を入れた状態にします。
足首は90度にしておきます

片足を上げ、ヒザが伸びたところで止めて下ろします。左足の次は右足で行います

横向きに寝た状態で足を前後に出すトレーニング
横向きに真っすぐ寝て、両手を前に出した状態で、上側の足を地面と水平に前後に動かします。片足5回ずつ行います。

横向きにっすぐに寝た状態で腹筋に力を入れてください。
両手は前に出します

地面と水平に、前へ足を出します。足は90度の角度に開きます

前へ出した足を後ろに動かし、元の位置に戻します

うつ伏せで足を上げる
うつ伏せになり、両手の上に頭を置いた状態で足を垂直に上げ下げするトレーニングです。足を上げるときは、ヒザを曲げないように注意しましょう。片足5回ずつ行います。

うつ伏せに真っすぐに寝た状態で腹筋に力を入れてください
両手は頭の下に置きます

地面と垂直になるくらい足を上げます
ヒザを曲げないように注意しましょう

上げた足を下ろす。左右5回ずつ行います

ハーフスクワットで太ももを強化

ハーフスクワットは、下半身の「大きな筋肉」である太ももの前面にある大腿四頭筋を中心に鍛えるための補強運動。

パワーップの手順
体を正面に向け、足は肩幅よりも広めに開く

このときにつま先が真っすぐに向いているかチェック

頭の後ろで両手を組み、軽くあごを引く

そのままの姿勢で、腰を真下にグッと落とす。
このとき、上体が前かがみにならないように注意する。
ひざと太ももの角度は45~90度が目安

このとき、両ひざがつま先より出ないように注意し、太ももの前面に負荷がかかっていることをきちんと意識する

もとの姿勢に戻る。
これで1回とカウントする

連続10回を1セットとし、できれば2セット行う

レッグランジでヒップとハムストリングスを強化
レッグランジは、足にあるもう一つの「大きな筋肉」であるハムストリングスやヒップまわりの筋肉を鍛えるための補強運動で、この筋肉を鍛えることで、体のブレをなくし、理想的なランニングフォームを維持することができる。

パワーアップの手順
骨盤の位置を意識するために、両手を骨盤の位置へ

片足を大きく1歩前に踏み出す。
このときにつま先はしっかりと体の正面を向いていること。
また、踏み出す足が、内側や外側に流れてしまわないように注意する

前に踏み出した足を、直角に曲げる感覚で上体を下に落とす。
このとき後ろ足は親指のつけ根の部分がしっかりと地面についた状態であること。そして前足と同様にひざを落とす。ひざがつま先より前に出ないように注意する

後ろ足を鍛える運動なので、後ろ足のハムストリングスとヒップまわりの筋肉を意識し、さらに、後ろ足の親指のつけ根(栂指球)を意識しながら、後ろ足を軸に、前足の裏で地面を蹴るようにして、前足を軽く蹴り戻す

左右それぞれ10回ずつを1セットとし、2セット行う

柔軟性
ランニングやマラソンでは、体の柔軟性も重要です。特に、ハムストリングや大腿四頭筋の柔軟性が低いと、走行中に痛みやケガを引き起こすことがあります。
以下に、柔軟性を高めるためのエクササイズを紹介します。

スタティック・ストレッチ
* 床に座り、片方の足を伸ばし、もう一方の足を曲げます。
* 伸ばした足に手をかけ、膝を曲げずに前屈を行います。
* 20秒キープして、反対側も同様に行います

ダイナミック・ストレッチ
* ランニングやマラソンに必要な筋肉をストレッチするために、軽いジョギングやスキップをしながら、ストレッチを行います。
* 大腿四頭筋のストレッチには、ステップアップや高速で歩くことなどが効果的です。

バランス
ランニングやマラソンでは、体のバランスが重要です。バランスが悪いと、走行中に転倒したり、ケガを引き起こすことがあります。特に、足首の柔軟性が低い場合は、足首をひねるケガをしやすくなります。
以下に、バランスを鍛えるためのエクササイズを紹介します。

シングルレッグ・バランス
* 両手を腰に当て、片足でバランスをとります。
* 30秒キープして、反対側も同様に行います。
* 10回×3セットを目安に行い、徐々に回数やセット数を増やしていきます。

アンクル・フォール
* 片足立ちで、かかとを浮かせます。
* ゆっくりとかかとを下ろし、3秒キープします。
* 10回×3セットを目安に行い、徐々に回数やセット数を増やしていきます。



2.腹筋を鍛えよう
マラソンだから脚力強化と考えるのは普通ですが、本当のアスリートは上半身の強化を疎かにしないので腹筋を強化することをしています。

腹筋は数をこなせばいいというものではなく、もうダメだと感じてからの1回2回に意味があるんです。大丈夫、毎日やっているうちに、回数は必ず伸びていきます。安心して始めましょう。

走っていてきつくなるとあごが上がってきますが、あごを上げて走るとかえって疲れるだけです。頭って意外に重いので、後ろに反らすより、少しだけ前に倒すほうが効率的。このときに腹筋が強いと踏ん張りが利くんです。

効果はまだあります。距離が長くなると出やすい左右のブレも疲労を増幅しますが、腹筋が強いとこれも克服できるのです。無駄な上下動がなくなり、脚の負担が減るので重心移動がキレイにできます。だから腹筋で腰回りを強化すると、長距離にグーンと強くなるんです。

「反り返って走っている」「腰が落ちている」「重心が傾いている」といったフォームのランニング初心者が多いが、実は腹筋や背筋が弱いために起こるケースが多いです。

パワーアップの手順
仰向けに横になり、しっかりと両ひざを曲げ、おなかに手を当てる。
できれば介助の人に足を押さえてもらうとやりやすい

しっかりと骨盤を意識し、自分のおへそを見るような感じで腰のあたりから上体を持ち上げる。
背中を丸めるようにするのがポイントで、体を起こし切る必要はない。
このとき反動を使わないように注意

姿勢を2~3秒程度キープ。
腹筋がピクピクしているような感じがあればきちんと腹筋に負荷がかかっている証拠

静かに上体をもとに戻す

1セットで10回程度行う

腹筋は、鍛えないと衰える
一般には、年齢とともに体重が増えてしまうケースが多いのはご存知のとおりです。その理由の一つは、基礎代謝の低下にあると言われています。

基礎代謝は、私たちが生きていくうえで最低限必要なエネルギーです。20歳前後がもっとも高く、その後は年齢とともに低下していくのが普通です。

ですから、20歳のときにやせていても、その時期と同じ生活をしていれば基礎代謝量の低下とともにいつの間にか脂肪がついていることになるのです。

提案したいのは、「体型の改善」です。身体についている脂肪の量も気になりますが、体型そのものに気を配ってほしいのです。

なぜなら、それが結果として体脂肪率の低下と減量につながるのですから。みなさん、一番気になっているであろう体型、特に「お腹の引き締め作戦」にアドバイスしましょう。

腹筋は背筋とともに姿勢を維持する筋肉です。背筋は、普段の生活の中で使われることが多く、姿勢よく(たとえば座っているときや立っているとき)しているだけで維持することができます。

しかし腹筋の維持にはトレーニングが必要なのです。腹筋に力があるときは背筋とともに腹腔内圧を一定に保てるのですが、腹筋が弱くなると腹腔が前で飛び出して「腹が出る」という状態になるというのです。

そうなると、背筋(背骨)も前に出てしまい、のけぞるような姿勢になり、背骨から腰にまで悪影響を与えてストレスになると指摘しています。

腹筋を鍛えるには、いわゆる上体起こしで構いません。少ない数から行い始め、数を増やしていくようにするのがいいでしょう。ゴツゴツとそれを繰り返すことが、気がつくとランナー体型になることにつながるのです。

この記事を見た人は、下記にも注目しています!