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ストレッチで筋肉を伸ばしてランニングの前に準備運動
ストレッチにはさまざまな役割がある
ストレッチの目的
ストレッチをする目的には、以下のようなものがある。
・ケガの予防
ストレッチで筋肉の緊張を和らげることで、腱や靱帯にかかる負荷を軽減し、ケガを防ぐことができる。
・体の柔軟性を高める
体が硬いと、肉離れ・ひざ痛・腰痛・ひじ痛などの危険性が大きくなるだけではなく、フォームにも悪影響が出る。
・疲労回復・筋肉痛の予防
走り終えて疲労した筋肉を伸ばすことで、体内の血液の循環がうながされ、筋肉痛の原因となる乳酸を早く解消できる。
・関節可動域の拡大
関節が動く範囲を広げることで、よりよいフォームづくりに役立つ。
・リラクゼーション
筋肉を動かすことで、肉体的・精神的リラクゼーション効果が得られる。
ストレッチを行うときの注意点
ストレッチにはさまざまな部位のストレッチがある。
・ストレッチの順番
ストレッチを行うときは、上半身→体幹(背筋や腹筋)→下半身の順に行う。
動かしている筋肉を意識する
今、どこの筋肉をどういうふうに伸ばしているかを意識・理解しながら行うことが大切。そのことで走っているときにも、必要な筋肉を意識的に動かせる。
「大きな筋肉」から「小さな筋肉」へ
よいランニングフォームのためには、まず「大きな筋肉」を動かし、続いて「小さな筋肉」を動かす。そのためストレッチをする際にも、「大きな筋肉」から始め、続いて「小さな筋肉」を伸ばしていこう。
・反動をつけない
反動や弾みをつけてストレッチを行うと、筋肉や腱を痛めるおそれがある。また、痛みを感じるまで無理に伸ばさず、一つの姿勢で10~30秒は静止する。
・呼吸を止めずに行う
ストレッチをするときには呼吸を止めずに、伸ばすときに吸い、脱力するときに思い切り吐くようにする。
全身を伸ばして脱力
ランニングの前の準備運動として行うストレッチで欠かせないのが、全身を伸ばした後、脱力するストレッチだ。
ストレッチの手順
足を肩幅と同じ程度に開き、どちらかの足を半歩後ろに引く
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両手を組む
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組んだ両手を、両耳を挟むように真っすぐに上げる
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そのまま天に向かって真っすぐに大きく伸びる。
このとき息は止めずに吸ったまま。
腹筋・背筋を意識することも忘れずに
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そのままの姿勢を10秒程度キープする
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組んでいた両手を離し、息を吐きながら全身の力を抜いて脱力しながら一気に腕を下ろす
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これを数回繰り返す
わき腹から腰を伸ばす
わき腹から腰にかけて、つまり「体側」部分の筋肉は、ふだんの生活ではなかなか伸ばす機会がないだけに、入念にストレッチしよう。
ストレッチの手順
足を肩幅と同じ程度の広さに開く
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両手を組み、組んだ両手で両耳を挟むように真っすぐ上げる
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そのまま天に向かって真っすぐに大きく伸びる
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右のわき腹や腰の部分の筋肉が伸びていることを意識しながら、上体を左に倒す
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そのままの姿勢を10秒程度キープする
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同じ要領で反対側に倒す。
そのとき、自分が狭い箱に入っているイメージで真横に倒す
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組んでいた両手を離し、息を吐きながら全身の力を抜いて脱力しながら一気に腕を下ろす
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これを数回繰り返す
肩を回し背中を伸ばす
腕を回すときには、どうしても腕の筋肉で回しがちだが、腕の筋肉に頼らず、肩甲骨、そして広背筋や僧帽筋といった「背筋」を使って腕を大きく回すことを意識しよう。
ストレッチの手順
足を肩幅の広さに広げる
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両手を大きく横に広げる
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肩甲骨や広背筋を意識しながら、手を数回、大きく前に回す
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同じ姿勢のまま、今度は手を数回、大きく後ろに回す
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左手は前に、右手は後ろにというように、左右の手の回転の向きを変えながら数回回す
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左右それぞれ逆方向に数回回す
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腕を下ろし、肩だけを前に数回回す
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同様の姿勢で、後ろに数回回す
大腰筋を十分に伸ばす
よいフォームで走るために重要なのは、大腰筋や骨盤など、「腰から下はすべて足」だと思って動かす点にある。実はそのときに重要な役割を果たすのが、左右の骨盤の奥にある大腰筋という筋肉で、正しい姿勢を保ったり、歩く際に足を引き上げる役割を果たしている。
ストレッチの手順
片足を大きく1歩前に出す
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そのまま腰を落とす
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両手を前足のひざの上に置く。
このとき後ろ足の右ひざは地面についた状態になる
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大腰筋は骨盤の奥にあるので、ここの筋肉が伸びていることを意識しながらゆっくりと伸ばし、10~30秒ほど、その姿勢をキープする
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伸ばしているときに、前足のひざがつま先より前に出てしまうと大腰筋が伸びないので注意する
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左右の足を入れ替えて、同様の動作を繰り返し、反対側の大腰筋も十分に伸ばす
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大腰筋の硬さは左右で差がある人が多いので、伸ばしたときに硬く感じるほうの筋肉は、無理のない範囲で、じっくりと時間をかけて伸ばしていく
太ももの裏側を伸ばす
太ももの裏側には、大腿二頭筋などをはじめ、いくつかの「大きな筋肉」があるが、これらを総称して「ハムストリングス」と呼ばれている。ハムストリングスは太ももをおなかに引きつける動作や、ひざ関節の屈曲のときに使われ、この筋肉を十分にストレッチしたり、ハムストリングスのストレッチで、疲れ具合も把握できる
ここがポイント
太ももの裏側には、大腿二頭筋などをはじめ、いくつかの「大きな筋肉」があるため、とくに走り始める前には、ストレッチでハムストリングスを伸ばしておく必要がある。
ストレッチの手順
片足を1歩前に出す
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出した足と同じ方向に体を真っすぐ向ける
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その姿勢のまま、骨盤を倒すようにしてゆっくりと前方に体を曲げていく。
このときに急いで曲げないように注意する
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太ももの裏側からひざの裏側の筋肉が気持ちよく伸びているのを感じたら、その姿勢を10~30秒キープ
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ゆっくりと上体をもとに戻し、今度は足を替えてもう一度同じ動作を行う
アキレス腱とふくらはぎを伸ばす
ランナーにとって、足は疲れがたまりやすく、故障しやすい場所。とくにふくらはぎやアキレス腱が硬いと、その部分に疲れがたまりやすくなるので、ふだんから十分にストレッチを疲れをためないために行って筋肉をほぐしておく必要がある。
ストレッチ手順
片足を1歩前に出す
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体を、出した足と同じ方向に真っすぐ向ける
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両手を前足のひざの上に置く
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その姿勢のまま腰の重心を前にかけ、前足のひざを曲げる
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後ろに引いている足のふくらはぎからアキレス腱を意識して伸ばす。
そのときに、後ろ足のかかとがしっかりと地面についているかどうかをチェック
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その姿勢を10~30秒キープ。
呼吸はどの場面でも止めない
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ゆっくりと上体をもとに戻し、今度は足を替えてもう一度同じ動作を行う
内転筋と股関節を伸ばす
内転筋とは、太ももの内側にある筋肉で、足を内側に閉じるときに使われるほか、骨盤を正しい位置に保つという重要な役割を担っている。しかし、日常の動作では他の筋肉に比べると使われることが少ないために鍛えることがなかなか難しく、さらに硬くなってしまいがち。
ストレッチの手順
足を肩幅より広く開く
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左右の足のつま先をしっかりと外側に向ける
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そのまま、尻を地面につけるような感覚で、真っすぐに腰を下ろし、内転筋を伸ばす
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