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ビルドアップランで走りは劇的に改善する!驚くべき効果と方法
1.インターバルトレーニングやレースペースでのランニングは、実践する場合、最初から速いペースが求められるので、1人でトレーニングするにはきつく、途中でギブアップすることがあるかもしれません。そのような精神的ストレスを減らし、徐々に体に負荷を与えて、練習後に「今日はよく走った。距離も強度も十分」という満足感を得られるトレーニング法があります。それが「ビルドアップラン」です。
ビルドアップの意味は「構築する。築き上げる」であり、具体的にはゆっくりしたペースランから始め、徐々に中程度強度へ、そしてさらに追い込んでいく走り方になります。「強度漸増ペースラン」と考えても良いでしょう。
2.ビルドアップランの目的
他のトレーニング法との最大の違いは、 1回のトレーニングで軽負荷から強負荷までの刺激を体に与えることができることです。そして最終的には、最大レベル近くにまで追い込んでいく点にあります。次のような効果が期待できるでしょう。
・軽強度→中強度→高強度と追い込んでいくので、精神的に楽な気持ちでトレーニングに取り組め、ランナーが望む強度と走行距離を達成できます。
・ランニングの速度が徐々に上がるので、呼吸循環系能力を高める強度に十分に達し、乳酸性作業閾値(LT)や最大酸素摂取量をも改善する刺激となります。
・遅い速度からレースペース以上の速度で走ることにもなるため、遅筋線維から速筋線維まで使われ、それら筋線維の活性化とフォームづくりに役立ちます。
3.ビルドアップランの方法
強度(ランニング速度)と距離の組み合わせはいくらでも考えられます。どのような距離の種目に力を入れるのかなどによって、いろいろなプランが設定されるでしょう。例として、 5~10kmのレースヘの参加を目的とする場合を示しました。
距離と速度は各自のレベルに合わせて決めるようにします。
・6~8kmのビルドアップ走:ウォームアップの後、 ジョグ2km、次の2kmを6分/kmペースで、残り2kmは5分/kmペースで走る。
・10~12kmのビルドアップ走:ウォームアップ後、 3kmを6.5分/km、次の3 kmは6分/km、 さらに3kmを5分/km、ラスト1kmは4分でまとめる。
・上と同じような速度で、 4km、4km、 2kmとペースを上げる。
・上と同じような速度で、 4km、 4km、 4kmとビルドアップし、さらに3kmを追加して15kmまで距離を延ばしてみる。
この練習法は、 トラックや距離表示のある公園、河川敷などで行うと良いでしょう。1人で時計を持って行うことも可能ですし、持ちタイムが似ている人達が集団となって実施するのも良いでしょう。
集団走は1人の時より楽に感じられるはずです。時には先頭を走って、ペース感覚を養い、時には後方を走って風の影響が少ないランニングを経験してみるのも必要でしょう。
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