目次

ストレスの良し悪しは受ける側の心身状態によって決まっていた

1.ストレスを味方につけるコツ
私たちは日常生活を送るうえで、常にストレスにさらされている。とくにビジネス戦線で熾烈な戦いを余儀なくされているビジネスマンとストレスは、切っても切れない関係にあるといえよう。

「ストレス」というと、心身にとって百害あって一利なしと思われがちだが、あながちそうともいえない。ストレスはすべてにおいて有害無益なものではなく、人間が生きていくためには必要不可欠なものでもあるからだ。

たとえば、遊園地でジェットコースターに乗るとき、私たちの身体はストレス刺激を受けたときと同じような興奮状態にある。お化け屋敷で恐い思いをしたときも、身体はストレスを受けたときと同じような反応を起こしている。

このように、私たちが娯楽としてスリルやゲームを楽しむとき、身体はわざとストレス反応を引き起こしているのだ。こうして興奮が高まってくると、アドレナリンが大量に分泌されて気分は高揚し、痛みや不快感をともなうストレス刺激とはまったく逆の心地よいストレスを受けることになる。

つまり、ストレスには良性のストレスと悪性のストレスがあるのだ。良性で適度なストレスはいい意昧での発奮材料となってモチベーションを高めてくれるので、普段より大きな力が発揮できるようになる。

良性のストレスはものごとを遂行するときの励みになり、よい結果を生むことがある。一方、悪性のストレスは気分を沈ませ、日常生活や仕事にまで悪影響を与え、ひいては病気や障害の原因ともなる。

良性、悪性の別はストレスを受ける人の心身状態によっても左右される。たとえば、ある会社で同時に部長に昇進したAさんとBさんがいたとしよう。Aさんは仕事熱心で人望も厚く、将来を嘱望されている人材である。一方のBさんは、典型的な年功序列で昇進した人材で、自分でも部長という要職をこなせるかどうか自信がない。

この二人が受けるストレスは当然異なっている。Aさんのほうはプレッシャーをパネにしてモチベーションを高め、いままで以上の能力を発揮する可能性があるが、Bさんの場合はプレッシャーが大きくのしかかり、それこそストレス病にかかってしまいそうである。同じ環境下でも、Aさんにとっては昇進は良性のストレスであり、Bさんにとっては悪性のストレスということになる。

このように、ストレスが良性か悪性かは、受けるストレス刺激の種類ではなく、ストレスを受ける側の心身状態によって決まるのである。したがって、ストレスを上手にコントロールしてものごとにあたれば、予想以上の成果があがることになる。

また、人はストレスに強いタイプと弱いタイプに分けられ、ストレスに強いか弱いかは、その人がストレスにどう対処するかによって決まる。健康で心身の機能が正常に働いている人は多少のストレスなら跳ね返すことができるし、以前に同じようなストレス刺激を経験して、その対処方法を学んだ人もストレスに対抗することができる。

こうしたいわゆるストレスに強いタイプは、ストレス刺激によってモチベーションを喚起し、活動の原動力に変えてしまうことができる。

逆にストレスに対して抵抗力が弱い人は、同じ程度のストレス刺激でもストレス病を引き起こしたり、心身に大きな障害をきたすなど、悪い方向に反応が起きる。 自分にかかるストレスを上手にコントロールし、仕事に活かすことができれば、えも強い味方になるだろう。

2.ストレスをコントロールするためのトレーニング
スポーツ心理学では緊張50%、リラックス50%という心理状態のときに、最高の競技能力を発揮できるとしている。このケースでの緊張というのは良性のストレスといえるだろう。

ときには相手と真っ向勝負をするというくらいの興奮状態をつくり出すアドレナリンの分泌をうながすことも必要なのだ。このように悪性のストレスを意識的に解消し、良性のストレスを上手につくり出すための自分なりの方法を考えることは、スポーツ選手にとって不可欠のテーマといえる。


このページを見た人は、こんなページも一緒に読まれています!