目次

ランナーに必要な5つの食事習慣を確認して体重管理をしよう

1.ボディマネジメントトレーニングの一環
速く走るために一流のランナーは日頃から体重管理を徹底している。
食事を摂るタイミングやその内容にも気を配っているものだ。

市民ランナーも同様で、日常的なボディマネジメントをないがしろにしていては、走りのレベルアップは実現できない。必要な栄養素をしっかり摂取し、健康的な体づくりを目指した生活習慣を身につけよう。

衝撃を少なくして体への負担を減らすことができるし、体内での酸素の運搬効率が上がり、楽に走れるようになる利点もある。一流ランナーたちのスリムな体型からもわかるとおり、マラソンは痩せているほうが有利なスポーツだ。

ただし注意しなければいけないのは、体重の減らし方を間違えてはいけないということだ。よくある例として、極端な食事制限によるダイエットがある。体重が減ったとしても、肝心の筋肉量が減ってしまっては意味がない。走るための筋肉は残し、余分な体脂肪だけを燃焼させる、健康的なダイエットを行うことが大切である。

さらに、自身の体重を適切に管理するためには、普段の食事や生活習慣などにも気を配らなくてはならない。日常的にトレーニングをしているのに体重が減らないという人の多くは、食生活に問題があるものだ。

朝食を食べずに、昼や夜をドカ食いしてしまう。寝る直前まで食べてしまう。毎日のように大量のお酒を飲んでしまう。こうした間違った生活習慣を続けていては、ランナーとしての正しい体づくりは期待できない。

トップランナーたちはつねに、日頃の食生活と摂取する栄養素の「質」を厳しく管理している。正しい食事と生活習慣は、トレーニングの一環でもあるのだ。

2.間違ったダイエットをしている
ランナーは痩せていたほうが速く走ることができる。
しかし、ただやみくもに痩せればいいというものではない。

極端な食事制限などの間違ったダイエット方法では、「細いが、力強くしなやか」という理想的なランナーの体型は手に入らない。
食生活や生活習慣に気を配り、走りながら体重を落とすことを目指そう。


間違ったダイエットで一番危険なのは、急激に体重を落とすことだ。
極端に摂取力ロリーを減らしたり、力ロリーのない食品ばかりを食べるといった方法がそれである。

ランナーであるならば、まずは健康的に走れる体をつくることが第一条件だ。極端な食事制限によるダイエットは、たしかに体重は減らすことができるだろう。しかし、ランナーにとって必要な筋肉まで落ちてしまう危険がある。筋肉量が減ると走りのパフォーマンスは落ちるし、怪我や故障を誘発することもある。

体重を減らすならば、余分な体脂肪だけを落とすようにし、筋肉量を減らさないように注意しなければならない。
体重を減らすには、基本的には摂取力ロリーよりも消費カロリーが上回ればよい。

ランナーならば日頃のトレーニングである程度は脂肪の燃焼が起こっているだろうが、日常生活から体幹を使い、活動代謝を上げるようにできればよりベストだ。毎日トレーニングしていても24時間のなかで走っている時間はわずか数時間だ。

姿勢をよくしたり、普段からウォーキングなど、脚を使う機会を増やすようにして、日常生活での活動代謝を上げることが、効率のよいダイエットにもつながるのである。


3.食事を摂るタイミング、摂り方を間違えている
アスリートにとって1日3食の質のよい食事は必須。
食生活をないがしろにしては、サブ4は達成できないと考えたほうがいい。食事を摂るタイミングや、1日の食事の摂り方に気を配ることも、サブ4ランナーにとって必要なことである。

健康のためにも、日頃からバランスのとれた食事を摂ることが大切だが、ランナーとしての体づくりと食事の関係を考えると、食事を摂るタイミングも重要になってくる。

基本的な食事の仕方は、朝食をしっかりと食べ、寝る直前に食べないことだ。特に気をつけたいのが、夜に走るランナーである。

夜型の生活が習慣化されていて、朝食は抜き、ボリュームのある昼食を摂り、夜に走って、寝る間際に大量の食事を摂る。こんな食生活パターンでは太ってしまうのも当然だ。「走っていても体が絞れない」という人の多くは、食生活に問題がある場合が多い。

また、効率よく余分な体脂肪を燃やすためには、食事のタイミングにもコツがある。食事をすると血糖値は上がる。血中エネルギーが豊富だと、筋肉はまずそちらのエネルギーから消費するため、体脂肪の燃焼までに時間がかかる。

一般的に、トレーニングは食事前がいいといわれるのはそのためだ。食事はトレーニングの4時間ほど前に済ませておくといいだろう。ただし、血糖値が低すぎても問題だ。空腹が激しいときは、練習前に少し消化のよい軽食を摂るといい。


4.生活習慣が悪い
いくら真面目にトレーニングに取り組んでいても、日常生活が乱れていては体調を崩してしまう。

ついつい暴飲暴食してしまう、日頃から無理をしがちで睡眠不足が多いなど、心当たりがある人は多いのではないだろうか。
健康的な体を維持するためには、生活習慣から見直す必要がある。

ランニングを始めると体力もつくし、多少の無理がきく。たしかに走ることは体によいが、大きな負荷を与える運動だということも忘れてはならない。疲労を蓄積させず、故障を防ぐ意味でも、体をいたわる気持ちをもつことが大切だ。

特に、忙しい生活のなかで練習を重ねる社会人ランナーに多く見受けられるのが、睡眠時間を削ってしまうことである。睡眠の時間と質を落とすのは、ランナーの体にとって非常によくない。

がんばって走っているのに、生活習慣の乱れから健康を損ねてしまっては、せっかくのトレーニングが無意味になってしまう。走るとき以外でも、正しい生活サイクルを維持することを習慣づけよう。


5.ランナーに必要な栄養素が足りていない
サブ4を狙うようなランナーにとって、栄養学の知識は身に付けておきたい必須項目だ。
走るために必要な筋肉を作ることにも、食べ物は非常に大きな影響をもつ。日々の食事に気を配り、サプリなども上手にとり入れながら、ランナーに必要な栄養素をしっかり摂るようにしたい。

質のよい筋肉を作るためには、質のよいタンパク質をタイミングよく摂取する必要がある。血液循環を促進するには、ビタミン類の存在も不可欠だ。貧血を防ぐ鉄分を筆頭にミネラル類も必要だし、お通じをよくし、代謝を上げるために繊維質もきちんと摂りたい。ランナーに適した体づくりには、こうしたさまざまな栄養素をバランスよく摂らなければならない。

外食する場合でも、脂や塩分の多いおつまみ系や、栄養が偏りがちな丼ものより、バランスのよい定食や幕の内弁当などを選ぶようにしよう。また、大量生産の加工品よりも、きちんと素材から作った食事を食べることも大切なことである。


6.アルコールの摂りすぎ
トレーニングをしたあとに飲むビールがたまらない、という人も多いはずだ。しかし、度を超した飲酒はランナーには禁物だ。
何ごとも「過ぎたるは及ばざるがごとし」。深酒は避け、適度な距離をとりつつ、お酒とのつき合いを楽しもう。

お酒を飲むこと自体を否定するつもりはまったくない。ただし、睡眠時間を削ってまでの深酒や、過度の飲酒は避けるべきだと考える。

アルコールは体内の循環をよくし、精神をリラックスさせる効果があるが、そのいっぽうで、胃腸や肝臓に負担をかけるものであることも忘れてはいけない。ランナーは、走ることですでに肝臓に負担をかけているので、できることならば、週に2日は休肝日を設けることが望ましい。当然のことだが、レース前日の深酒やトレーニング前の飲酒も避けるべきである。

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