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歩くと走ることは違うので同じ練習方法ではだめ?


つま先まで使える歩き方をしてみよう
歩くことと走ることの違いは? ある学会で、数人の研究者やコーチだちと宴の中で話しをしていた事柄です。「歩く延長に走ることがある」「中に浮くか浮かないか(浮けばランニング、浮かなければウォーキング)」「着地から重心まで、重心から離地までのそれぞれにかかる時間が、歩と走では違う。つまり運動プログラムが異なる」。

どの意見も、それぞれの視点からすれば正しいものです。しかし実際の現場では、たとえばランニング教室だったらウォーキングからランニングヘ体系付けた指導をするし、競技においてもきれいに歩く選手はきれいに走ることを指導者の誰もが感じていることです。

では、歩くことと走ることをどのように結びつければよいのでしょうか。
歩き方をアドバイスするときの具体的な方法を紹介しましょう。

まず手首を背屈させ、腕をしっかりと伸ばす。そして、手のひらで地面をなぞるように前後に振りながら歩きます。腕は自然と上腕三頭筋を使うようになり、肩関節は背面への動きが大きくなります。

腕振りが後ろを意識した動きになると、脚の動きはどうでしょう。やはり太ももの裹の筋群であるハムストリングス(大腿二頭筋)を使い、つま先までしっかりと地面を蹴ることが感じられるようになります。

脚の動きについて「地面を最後までとらえて」「つま先でしっかりと地面を蹴って」とするアドバイスがあります。この少し不格好な歩き方(これを「アヒル歩き」と呼んでいます)こそ、「つま先までしっかり使った蹴り方」につながるのです。

つま先までしっかり使える、不格好な歩き方。これをゆっくりとしたジョギングで行ってみます。歩いているときと同様に、走っていてもつま先で地面を蹴る意識が持てるようになります。

主宰するランニング教室や講習会で、ウォーミングアップを行うときには必ずこのウォーキングを実施するようにしています。参加者は、照れもあり、なかなか思い切ってやってもらえないのですが、実践者からは「不格好な歩き方だけど、足の裏を使う感覚がわかった」との感想が出ます。