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走るのは足ではなく背中を意識して体幹や筋肉を鍛える

走るのは足ではなく背中を意識して体幹や筋肉を鍛える
1.劇的に速く軽くなる歩き方、走り方

ダイエットのため、体のためにこれから走ろうというまったくの初心昔、あるいは思うように走れない、フォームを変えたいと思っている人たちにとって、最も大切なことは何か?

そう聞かれたら、「走らないこと」と答えます。正しく走れないのなら走らないほうがいい。ケガをしてしまいますから。
それよりも、まず「体幹を意識した」生活を送ることのほうが、はるかにいい。体幹とは、臂部、腹部、背中といった体の主要部分で、意外にこの部分の筋肉を使わずに歩いたり、走ったりしている人が多いのです。歩き方の練習やトレーニングをきちんとしていれば、三ヵ月で体幹の動きが変わるでしょう。走りだすのはそれから。

走りはじめると、歩くよりも消費エネルギーがはるかに増えます。そのとき、ひざから下だけでちょこちょこ走ったり、あるいは太ももの力だけで走ったりするのと、体幹を使って走るのとでは、使う筋肉のパーセンテージがまったく異なりますから、消費エネルギーも全然違ってきます。基本ができてから走るのとそうでないのとでは、ダイエット効果にも大きな違いがあります。

例えば、まっすぐ立てずに前傾姿勢になっていたり、おしりやお腹の筋肉を使う人が結構多いものです。そういう人は、体幹を使って階段を上る訓練をすると痛くなることがあります。それは普段おしりの筋肉を使っていない証拠で、腰に負担がかかってしまうのです。

とにかく、まず正しく立つ、歩くことからはじまります。この基本が案外できていません。

前傾姿勢になっていたり、おしりやお腹の筋肉を使わずに歩きたいものです。そういう人は、体幹を使って階段を上る訓練をしただけで効果があります。それは普段おしりの筋肉を使っていない証拠で、どうやって大殿筋に力を入れていいかわからない。それで腰に負担がかかってしまうのです。その場合、腰のストレッチをしてほぐしてください。

体幹を使うトレーニングを三ヵ月続けることで、まず姿勢がずっとよくなるはずです。姿勢がよくなると歩きが軽くなります。ひとくちに基本といっても、結局何のために何をすべきかがわかっていなければ意味がありません。ジムで筋肉を鍛える方もいるでしょうが、それが体幹の筋肉を鍛えるためだという意識があればモチベーションが違ってきます。

はじめに、走ろうと思うなら走るなと言ったのは、体幹の筋肉を使えるようになることが先決だということです。

体幹を使った「基本姿勢」をマスターする
すべての運動は、まず正しい姿勢をとることからはじめます。正しい姿勢とは、人間の骨格構造に無理のない、自然なバランスでまっすぐ立つことです。

この姿勢をつくるには、まず、両脚を平行にしてひざを伸ばした状態で立ちます。次に、骨盤周辺の筋肉(腹筋や人殿筋)にやや力を入れます。

2.フォームの悪い人は歩き方も悪い
正しく立てたら、次は歩き方です。あなたが、速く走りたい、長い距離を楽に走りたいと願うなら、まず、正しく歩く練習をすべきです。なぜなら、市民ランナーのフォームが悪い原因の多くが、正しく歩けていないことにあるからです。

「歩く」ことは、すなわち一本の脚で交互に立つことです。つまり、さきほどの立ち方をしてから、体の中の基本的な力関係を変えないで、体重を移動していくわけです。

その基本は、着地した瞬間に着地足に体重をしっかりと乗せること。体重を乗せ切るためには、まず骨盤を動かさなければいけません。足を出すのではなく、一歩踏み出す。

つまり、腰からがすでに脚と思えばいいのです。骨盤が動くと、軸足が一本の脚になってもちゃんとまっすぐに着地できる。垂心が変わらず、体幹の筋肉のバランスを崩すことがないからです。


3.背中を意識して、上半身をつくる
そのとき重要なことは、脚ではなく、実は上半身にあります。もし、背中が丸くなっていると、骨盤が後傾してしまって、途端に腰が動かなくなります。だから、上半身が非常に重要です。「胸を開いた」状態で骨盤が動けば、しっかり自分の体重を支えることができます。下半身だけではこれはできません。

上半身ができていないと、どうしても着地がおざなりになります。要は姿勢が悪いと足だけで自分の体を支えることになり、ふらついてきちんと着地ができない。これが悪い歩き方です。

逆に、大きな筋肉を使って自分の体幹の重心の真下にぐっと足を乗せる正しい着地は、安定性が非常に高くなります。一歩踏み出して着地したときに、自分の上半身が骨稚に完全に乗った状態にしましょう。このとき上半身が乗っていないと、先に足が着いてしまい、後ろから体を持ってきているだけになります。ランニング初心者にひざと腰が痛くなるケースが多いのは、ほとんどこれが原因と言っていいでしょう。

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