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市民ランナーは「速く」「楽しく」「上手に」ランニングを目指す


市民ランナーは「速く」「楽しく」そして「上手に」走りたい
市民ランナーの場合はどうでしょうか。決して速いだけを求めているわけではなく、汗をかくこと、仲間といること、ビールをおいしく飲むというアフター・ランニング、さまざまな楽しみ方を経験しています。余談ですが、英語で市民ランナーという言葉はありません。「レクリエーションランナー」と表現します。

レクリエーション(勝敗にこだわらない、楽しむことを目的とするスポーツや娯楽)のランナーとは、しゃれた言い方をしているように思います。

ランニングのスタイルに偏りがあるにしろ、これまでは大きく「4つの派」に分類されていました。
1.速くて楽しい「アスリート派」
2.速く走る以外にさまざまな楽しさを知っている「レクリエーション派」
3.速く走ることができるけれど故障がちで苦しい「悲壮感漂い派」
4.故障がちで走ることが楽しくない「もう走りません派」

あなたは、この分類のどこかにピタリとあてはまりますか?
そこで、提案です。〈速いー遅い〉〈楽しいー 楽しくない〉に、もう1本の軸を足してみましょう。それが〈上手に走るー上手に走れない〉という軸です。

スキーやテニスなど、速さや強さだけでなく技術を必要とするスポーツの場合、ビギナーは、上手になることを目的に技術練習します。これが、走ることにもあてはまる気がするのです。

これまでの速く、あるいは楽しくの2本軸だけではなく、「上手(巧みに)に走ること」の軸を加えることで、「速く」「楽しく」「上手に」というカテゴリーができ上がるのです。この3点の空間、「速く」「楽しく」「上手に」のどこかに位置するようなランニングを目指すと、ランニングは今までとは違った広がりを持つことが可能になるのです。



イーブンペースこそが成功のポイント
市民ランナーが「上手に走る」ポイントの一つは、腕振り、着地なども含めたフォームチェックであることです。そしてもう一つのポイントは、レースでのペース配分です。これこそが、レースを成功に導くか否かの鍵「上手に走れたか」の分かれ道となるのです。

レースに出場する時、多くのランナーは「今日はどんなペースでいこうか」「今日の天候からすれば」などレースプランを立てて走り出すに違いありません。実際のレースでは、具体的なスプリットタイムの変化をイメージできれば上手なレースの参考になるはずです。

東京・荒川市民マラソンのスプリットタイムを調べてみました。対象は、レースに完走した全ての男女のランナーたちです。すると、おもしろいことがわかったのです。
男子の完走者全員の10kmごとのスプリットタイムを、ゴール記録30分ごとに平均化。

これによると、優勝を含めた大変に素晴らしい記録のランナーたちは、スプリットタイムを落とすことなく、イーブンペースで走っていることがわかります。

ゴール記録が遅くなるにしたがって30km以後のスプリットタイムが落ち始めます。5時間30分以上かかって完走しているランナーは、10km以後のスプリットタイムを常に落としながら走っていたのです。6時間を過ぎるランナーは、レースが進むほどに歩く時間が増えているはずです。やがて歩く速度さえも遅くなり、立ち止まっている時間が増えていることが想像できるのです。この傾向は、女子ランナーでも同様でした。

マラソンでよい記録を出すにはどうしたらいいのか? 上述の結果から、そのヒントが見えてきました。目標のゴール記録からイーブンペースを求め、そのペースを守ることが最大のコツだったのです。

これまで、マラソン後半で大きく失速して失敗しているランナーは、ぜひイーブンペースでのレースを試してください。ゴール記録は必ずよいものになるはずです。間違っても「前半に(時間的な)貯金を作ろう」なんて考えは捨ててください、後半の苦しみを誘うことにつながるだけですから。